TSUNAGI - 暴漢対策2008
TSUNAMIじゃないっすよ、見つめあうと素直にオシャベリできるっすよ。
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俺の暴漢(防寒)対策ですが、このエントリにある内容で3年間ほぼ変更ありません。
少なくとも、厳冬期にやる釣り、エギやメバルアラカブやカンツリのルアーフライなんかだと、そこそこ動き回るので全く支障無いのです。
ところが去年の秋からヤエンを始めました。
この釣り、基本的にはアジを投入したら特にやることもなく待ち続けます。
つまり基本的にじっとしているのです。
じっとしているとどうなるか、そう、眠くなります。
すると寝ます、堤防とか岸壁の上で。
寝るとどうなるか、そう、体温を奪われます。
いやほんと、この時期から3月くらいまでは、日の出前後の2時間くらいの寒さときたらタダ事じゃあござんせん。
歯の根が合わないという表現がほんとに実感できるわけです。
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こういう状態になると、ほんのちょっとのモレが致命傷になります。
モレってのは、例えば腰の辺り。
俺の場合は、上半身がアンダー、ミッド、上着(なぜか日本語)、下半身がパンティ(「ティ」かよ)、タイツ、ズボンとなっています。
このとき、腰の辺りは、パンティの上にアンダーがかぶさり、その上にタイツが、その上にズボンが、というように互い違いに重なっています。
互い違いに重なってはいますが、ちょっと動きがあったり大小の用足しを終えたりした後にキチンとしていないと微妙に重なりが雑になったりします。
そうなると、上記のような状態になるとそこが徹底的に冷えたりするわけです。
要は、完璧になればなるほど、完璧ではない部分が目立つというか、気になってしまうのです。
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先日、釣具屋に行って何気なくウェアを見ていると、パタゴニヤと並ぶアウトドアウェアの雄「Gett」のフリースのツナギが売っていました。
気になるお値段は1980円となかなかの戦略的な価格です。
ついそのまま買ってしまおうかと思ったのですが、ふと気になることが頭をよぎりました。
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性格、ルックス、頭脳、すべてにおいて完璧な人間だと思われがちな俺ですが、こんなアタイにも弱点はあるのです。
それが腹。
胃が弱いとか腸が弱いとかではありません。
激しい二日酔いであっても、揚げ物とか濃い目のラーメンとかを無理やり、しかもそこそこの量を摂取して強引に活性化を図るという「胃腸を甘やかさない」生活をかれこれ20年くらいやってきており、今だにこの考えは変わりません。
腹が弱いというのは「自然現象としての老廃物の体外への排出活動」が頻繁であり、それに対するアラームとしての腹痛がしょっちゅうあるという意味です。
ちなみにブログ内検索で「腹痛」と入力すると、ヒット数は11件とは言え、内容としては
- 朝マルタ
に多摩川に行ってきました。朝6時に起きて腹痛待ちの後、6時20分くらいに家を出ました。現場には釣り人もいないかわりに魚もいません。今日もマルタはお休みみた... - やっと海
時を過ぎ、そろそろ出発のための儀式である腹痛待ちをしながら携帯のRSSでブログを見回っていると、釣庵まこさんのリアルタイム速報が入っていました。何か調子が... - フライキャスティング修行記:朝練開始
いワケやね。ということは、起きて着替えて腹痛待ちをするとして・・・起床5時45分!うーむ、やめようかなあ。と、すぐにくじける昨日までの弱いボクタンとはサヨ... - 開幕戦
る時間はありません。というわけで、起きて腹痛待ちをして、2時ちょっと前に出撃です。***せっかく早く家を出たんで、高速使わずに下道で行きました。現地には3... - ・・・・・・・
こんな感じです。
このエントリでは、大晦日に現場で完全にテンパった4年前の、鬼気迫る魂のブルーズが充満しているのがわかるでしょう。
このように、俺の釣りの歴史、いや、俺自身の歴史とは腹痛との闘いの歴史と言っても過言ではありません。
そんな俺ですから、ツナギに一目ぼれしそうになりつつも、注意深くスペックを調査します。
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もし、万一、いや万一というよりかなりの確率で現場で腹痛が起きてトイレに行ったとします。
俺は癒し系ドSと呼ばれていますように(呼ばれてないけど)、自分にもかなり厳しいのです。
まだガマンできる、まだ大丈夫・・・ギリギリまで自分を追い込みます。
その姿は一流のアスリートや芸術家などによくある求道者の面影です。
そんな俺なので、もう現場でトイレに行こうと思ったときは、いわゆる「あと一回しか走れない状態」なのです。
そこで現場を離れて、トイレもしくはトイレに類する場所(草むらなど)を内股で痙攣しながら探して、やっと発見して白目を剥きながら準備をするときに、ツナギに気づくのです。
それからは半狂乱でズボンを降ろし、ジャケットを脱ぎ、ミッドレイヤーをむしりとり、やっとツナギに到達し、首のあたりのチャックをフジコちゃんのようにチーっと股間まで降ろし、膝くらいまでツナギを脱ぎ、でも後ろにダランとツナギをたらすとそこに被爆するでしょうから片手に巻き込んでセクシーなケツを出してしゃがみこむ、というプロセスが待っています。
仮に、運良く間に合ったとします。
第一波の取り込み中は夢中で気づかないでしょうが、第二波を待っているくらいにフと気づくのです。
そう、寒い。
俺の体を覆っているのはアンダーシャツともう1枚のTシャツ程度。
下半身に至っては、膝の上は丸出しです、丸出し刑事(デカ)です。
かなりの寒さに俺の意識は遠のきます。
パトラッシュと一緒に天使に引っ張られたりします。
仮に寒さに耐えれたとしても、そこで某国の工作員が俺を発見したらどうします?
いきなり俺のデコにレーザーが当てられ、何の抵抗もなく射殺されるのです。
そして現場に残されたのは、放射状に脱ぎ散らかされた衣服と下半身丸出しで上半身やたらと薄着なイケメンの死体。
そんなんイヤっすよ。
***
また、現場じゃなくてもいいんです。
運転中に腹痛を覚え、マイルス・デイビスが狂乱のトランペットで「正露丸」のテーマをブロウしだすと、俺はコンビニを探します。
そしてコンビニに駆け込むわけです。
そこにはコンビニでバイトをしながら病気の母親と苦学生の弟を育てている可憐な美女(カンノミホ似)がいます。
ところが地元の悪ぃのが店にきて、ミホにちょっかい出しているではないですか。
もちろん正義の国アメリカで生まれ育った俺がそういうのをガマンできるわけありません。
「やいやい、クソ虫ども、レディからその薄汚い手を離しやがれ。さもないと俺様のクンフーでヤニだらけの歯を粉々にして鼻の穴に詰め込むぞ!」
当然、地元の悪ぃヤツらは恐れをなして退却です。
こんなことをしてはいられません。
なぜなら腹痛なのです。
地元の悪ぃのを恫喝しつつも、俺のダムサイトは決壊寸前なのです。
うっとりするミホを尻目に痙攣する内股小走りでトイレに向かいます。
個室に入った後に、白目を剥きながら準備をするときに、ツナギに気づくのです。
それからは半狂乱でズボンを降ろし、ジャケットを脱ぎ、ミッドレイヤーを(以下略)
ただ、コンビニの個室は暖かいからパトラッシュ来なくていいんですけどね。
でも油断は禁物です。
逆恨みをした地元の悪ぃヤツらが戻ってきて、俺がトイレに入ったことを確認して覗きにきます。
「うわあ、こいつ、学校でウンコしようバイ!ウンコマンやウンコマン!みんなに言うちゃろ!」と騒ぎ出してデッキブラシ投げ込んだりバケツに水入れて投げ込んだりされたら、俺とミホの未来に黄色信号です。
さらにその後にコンビニ強盗が現れて、無抵抗な俺のデコにレーザーを(以下略)
***
話は戻って、俺クラスになると、常に様々なリスクを想定しながらGettのツナギの主に臀部付近を丹念に調査です。
すると、このツナギ、ちょうど腰のベルトの位置、腰骨から腰に沿ってケツ方向に半周、向こう側(どっち側だよ)の腰骨までが切れていて、そこで10センチくらいズボン側と重なっています。
つまり、便意を催したら、ズボンを下ろすだけで上半身は何も変わらず、ツナギのケツの部分をペロンとめくればあとはタイツやパンティを降ろすだけで用を足せるではありませんか。
やるじゃないか、Gett!
もう、買う気分は98%です。
でも、やっぱり2%の俺が止めるのです。
そう、いくら重なっているとは言え、やっぱりこの腰の部分が上記の「モレ」の部分になりそうなのです。
タフな局面になったら、ちょっとめくれた腰部分が気になるような気がしました。
とりあえず一旦退却です。
***
退却はしたものの、やはり気になるアンチクショウのこと。
釣具屋をブラついては、アイツの面影を探す毎日です。
そして運命の金曜日。
翌日にヤエン開幕戦を控え、小物を買いにとある量販店に行って、店内を物色しているとアイツがいました。
これはフリースではなかったのですが、それっぽい肌触りでなかなか暖かそうです。
そして、慌てて臀部をまさぐると、なんとこいつは腰のあたりがチャックになっているのです。
すなわち、腰のベルトの位置、腰骨から腰骨までの後ろ半分(ケツ側)がチャックになっていて、かつ、左の腰骨の位置から膝近くまでもチャックになっています。
これだと、未使用時はチャックを閉じておいて、いざ鎌倉という段階になると腰部分と左腰から足にかけてのチャックをオープンするとペロンと桃尻登場という仕組みのため、暖かさと便利さを兼ね備えることができるではないですか!
「買いや買い!一点買いや!」
最後の相場師が叫びます。
2200円とGettに比べて200円ちょい高かったのですが、これはチャックの代金だと諦めることにしました。
***
話は長くなりましたが、このツナギの使用感です。
まずヒートテックの長袖Tシャツとヒートテックのタイツを履き、その上から長袖Tシャツを着て、ツナギを着用しました。
ツナギの上半身はベスト風のノースリーブなので、とっても「鳶」風なルック&フィールが泣かせます。
この上にフリースのパーカーを着て、ズボンはエヤテック素材のもの、最後にスノボジャケットという構成です。
あとは現場でビーンブーツにネックウォーマー、イヤーウォーマーなどを装着して釣りに臨みました。
で、結果はどうだったかというと、思惑どおり腰周りがものすごく暖かかったです。
そして、トイレも試みてみましたが、初めてのボクでも汚さず完遂することができました。
***
でもですねえ、1つ不満が。
上記したように、「完璧になればなるほど、完璧ではない部分が目立つ」のです。
今回のケースは、腕。
このツナギ、腕の部分はありません、ノースリーブです。
なので、やたらと腕の部分だけが寒く感じました。
惜しい、90点というところなんですが、長袖Tシャツを厚手のものにするか、腋の下にカイロでも貼ってしのぐか考えてみようかと思っています。
というわけで、暴漢対策2009でした。
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この記事へのコメントは終了しました。
コメント
要所要所で相変わらずカマシよるわ



今までで一番の出来ちゃう
流石あちきの認めた2人目の平成の文豪だわ
10時の休憩吹き出しちまったから途中でヤメたもの
投稿: B-ひで | 2008/12/09 18:57
気に入りました~
昔ツナギでヤバイ思いしたっけ
で、どこで売ってます?
ほ・し・い
投稿: ハタ坊 | 2008/12/09 22:22
> ひでさん
どうも、文豪です(笑)
一番のデキかどうかはともかく、書いてるときに頭ん中で汁が出てたのは間違いないっす。
> ハタ坊さん
ごぶさたしています。
Gettなら当然JSYですが、俺のはポイントベイというブランドで、「釣具のポイント」で買いました。
都内だったら、駒沢大学っすね。
もし購入、使用されたら是非ともインプレをエントリしてください。
投稿: Open6E | 2008/12/10 11:51
おもろい!?
このエントリーは雄登に教えねば成りません。
で、インナーなのね。イケメンは中で防寒してあくまでもスマートな容姿に拘るのですね。
出来る男は重ね着です。
私の暴漢?対策は下は防水防寒のサロペットパンツを通常のズボン姿の上に履き。上はシャツ・トレーナーの上に内側がムートンの様に成っているジャケットを着て裾はサロペットパンツへインでその上からいつものオレンジのパーカーを着るのです。お腹や腰辺りも腕も足もぬくぬくで小の時はファスナーを2回下ろす手間と小さいヤツを捜し出すのに厄介ですが慌てずにやれば大丈夫。大はと言うとパーカーを脱げば後はすんなり。脱がずとも背中部分はファスナーでパンツ部分と連結の為切り離し、前側の肩掛けベルトとパンツとの連結部分を外せば肩紐はそのままにパンツだけ下ろせるてな具合。車で移動の時は当然脱ぐのです。ヒーターで暑いですから。
私は仕事がら屋外での仕事が大半で監督と言う立場上汗をかくほど動かないのでモモヒキとラクダの長袖シャツは日頃から愛用してますからインナーでの暴漢対策も重ねてしてますがね。
身が貧弱な為、これだけ重ね着してやっと人並みの中年が防寒着を着た位の胴回りに成るのですよ。ちゃんと防寒対策をしないと直ぐに芯まで冷えちゃいます(笑)
投稿: 部隊長 | 2008/12/10 13:07
部隊長さん
ご無沙汰しております。
そうですか、デキル漢(おとこ)は重ね着ですか。
サロペットも考えたんですが、まさに大のときにウェーダーと同様、全部脱がないといけないかと思っていたんですが、ツナギと同様、チャックで連結できるんですね?
早まったかな?
投稿: Open6E | 2008/12/10 13:17
Open6Eさん>
ど~も~
仕事で凹んでるんで、勘弁してくさい
了解しました
蘇我店がありましたんで、週末に市原海釣施設で楽しんだ帰りに買います
あ゙っ帰りじゃインプレッションできないし、寒い(爆)
投稿: ハタ坊 | 2008/12/10 21:12
大作、楽しく読ませていただきました。
私は過敏性腸症候群のケがあるので、腹痛のブルーズはイヤと言うほど理解できます。
さて、モレは確かに大敵ですね。撲滅が必要です。
でも本文にもある通り、TSUNAGIは私もリスクが大きすぎて選べません。
それらのリスクを考えることで腹が痛む悪循環になります(^_^;)
私が愛用しているパタゴニ「ア」のインナーは、
丈が長く(尻下まである)、裏地が滑りにくいので、
着る時にシッカリ引っ張って収めておけば、
滅多なことではモレないので気に入ってます。
投稿: まこ@釣庵 | 2008/12/11 13:59
> ハタ坊さん
ポイントは千葉にもあるんですね。
駒沢店が最も東なんだと思っていました。
帰りに車の中で着て、どれくらい暑いかのインプレをお待ちしています(笑)
> まこさん
ここにも腹痛持ちが(笑)
共感していただけてうれしいっす。
『それらのリスクを考えることで腹が痛む悪循環になります(^_^;)』
おもろいじゃないっすか!
俺が言ったことにしてもらお < 卑怯者
投稿: Open6E | 2008/12/12 11:38