秋も深まってきました。
11月も半ばとなれば、晩春から夏にかけて孵化したアオリも新子も結構なサイズになってきています。
これに伴い、9月過ぎからエギで狙っていたアオリも毎年10月半ばくらいからはヤエンでも狙うようになります。
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一昨年11月半ばくらいにヤエンを始めてすぐ、その面白さからフライマンHN氏もヤエンの道に引き込みました。
HN氏は特に去年秋シーズンは単独で平日釣行をして結果を出していました。
当然、いつものバーでヤエンの話になります。
ちょうど1年前くらいにそんな話をしつつ、店長Qもヤエン戦線に参加するべく誘ってみると、「HN氏が結婚したらヤエンを始める」という公約を掲げてきたのです。
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先々週くらいにライブ前の打ち合わせでいつものバーで店長Qと話していると、ふいに店長Qが「HNさん、10月頭に結婚して選手末に身内で式を挙げたそうです」とレポートしてくれました。
そろそろかなあと思ってはいましたが、それでも寝耳に水でした。
店長Qも同感だったそうです。
ちょうど先週日曜にHN氏と店長Qで釣りに行くことになっていたらしく、俺が日曜昼前くらいまでヤエンに行こうと思っている旨を話すと、同行することになりました。
そういうわけで、店長Qはマニフェストを実行することになったのです。
土曜夜の営業が終わった後に店長QがHN氏を拾って現場に来るということになっていたので、俺はファンタジスタS君と一緒に先乗りすることになりました。
もしこれに宿敵Tも参加することができれば、急遽第3回I-Cupとしてヤエンとボインを競うことができたのですが。
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この日はヤエンだけでなく、エギタックルも準備しました。
このポイント、結構水深があって、かつ風の有無に関わらず潮の流れが速いので、エギをやるときに底を取るのに苦労します。
フリーで落とすとどんどん流されてしまいますし、最初からカーブフォールをすると水深があるために、ファーストフォールが完了した時点ですでに結構手前までエギが来ていて探れる範囲が限られてしまいます。
また、ディープタイプ(ヘヴィーウェイト)のエギを使ったこともあるのですが、やはり大した違いはありませんでした。
今回試そうと思ったのは、最近「ザ・フィッシング」などでよく出てくる「アゴリグ」という方法です。
要は、エギにウェイトを増加させる方法として、ナスオモリのようなものを付けるわけです。
オモリを付ける場所はエギの鼻ツラのスナップの部分か、エギのオモリの位置とのことです。
ダイワのアゴリグシンカーというヤツはナスオモリの形なんですが、アイの部分がスナップのように接続可能な形になっているので、エギのオモリ部分に穴が開いていればそこに通すことができます。
が、わざわざそんなものを買うのは勿体ないので、普通のナスオモリを使うことにしました。
もしエギのオモリ部分に付けたいときにはスプリットリングでも使えばいいし。
さて、ナスオモリのウェイトですが、ダイワのサイトを見ると、ラインナップとしては0.5グラムから15グラムまで用意されているようです。
で、実際に俺が使おうとしているのは3.5号のアオリQで、素のままで19グラム。
また俺が使っているディープタイプのエギはエギ王Q速で、これが22グラム。
上記のようにこのポイントはQ速でも底が取りにくいんで、この差の3グラム程度のオモリだと不足と思われます。
というわけで、ここは思い切って25グラムから35グラムくらいまでにしてみようかと。
そうなると、アオリQに対して6グラムから16グラムくらいのウェイト追加になるんで、ナスオモリの号数は、1号=3.75グラムと計算して、1.5号から4号くらいのものを用意することにしました。
実際に何号を使うかは、現場で軽い順に試していって、底を取れるできるだけ軽いものを選ぶという感じかと。
自宅には1.5号が数個あっただけでしたので、土曜に釣具屋に行った際にオモリコーナーで見てみました。
それにしても3号とか4号ってでかいっすね。
ちょっと腰が引けてしまったので、とりあえず2号を購入し、試してみることにしました。
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こういうウェイトを付けた場合、底のとりやすさというメリットはわかります。
が、当然、デメリットも大きそうです。
まず、何よりもフォールスピードが上がりすぎますね。
さらに、フォール姿勢が前傾になりすぎること。
もちろん、ウェイト分だけキビキビした動きも殺されるでしょう。
俺は基本的には糸オモリ巻いたりとか穴空けたりとか、あまりエギに手は加えたくない方なんです。
やっぱりエギは素のままってのが、設計者開発者の意図を最も反映している状態だと思いますので。
そんなわけなので、今回はFeasibility Studyなのです。
もっとも、今回で使用感は試せるとしても、釣れるかどうかの確率は低いですね。
(何もしないエギでも釣れないんスから)
俺の場合は実際に釣れるまで信用できないですし、何よりもガマンして使い続けられるかってのが結構なキモになりそうです。
いずれにしても、キャスト後のファーストフォールは底を取るだけの目的としてヒットは諦めてのフリーフォールにして、底が取れてからはシャクリ後カーブフォールでなるべく鼻先を水平方向に近づけるという感じじゃないかと思っています。
あと、シャクリやダートは、かなり激しくやらないと動きが悪そうですね。
当然結束とかリーダー/ラインにも負荷がかかりそうですし。
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というわけで日曜。
自宅を0時に出発し、S君を拾い、途中アジを購入して現地に着いたのが2時過ぎくらいでした。
周りはエギ師は結構いるのですが、ヤエン師はいません。
2時半くらいに最初のアジを投入します。
暖かくて良い天気なんですが、西風が強く、かつ潮の流れも速いためアジがきちんと潜ってくれなさそうです。
アジが落ち着いたら早速エギタックルを準備です。
ちょうど追い風を背負える立ち位置がふさがっていたので、海を見て8時の方向から2時の方向に風を受ける場所でまずは素のままのアオリQを投げてみます。
潮の流れも左から右です。
結果、2分くらい経っても着底が感じられず、かつエギはずーっと右の方まで流れています。
次に1.5号のオモリを付けてみました。
ウェイトが増えた分、飛ぶ気がします。
かつ、1分くらいのファーストフォールで確かに底を取れてる感がします。
ただ、横風が強いってのもあって、ラインに引っ張られるのか、結構流されてはいます。
シャクり重りはしますね、当然ですが。
あと、目の前でフォール姿勢を見てみたんですが、フリーで落とすとほぼ真下を向きます。
カーブフォールをさせるとヨサゲではあります。
カーブフォールのときにロッドを立てるのとロッドを水面に近づけるのでは、パっと見のフォール姿勢にあまり違いはありませんでした。
次に2号に変えてみました。
かなり重みがありますね。
着底までのスピードは若干早くなった気がします。
ただ、流され方はあまり変わりませんね。
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前述のように、この日は結構風があったために竿先が常にユラユラしており、アジがちゃんと泳いでいて竿先が動くのか、あるいは風のせいだけなのかがわかりにくかったです。
1匹目を投入してから1時間ちょっとして一旦アジを回収してみると、アジは無残にも襲われた後でした。
ただし、アオリにやられたように脳天をやられているのではなく、まず腹に行って、それから目玉をくりぬいたような感じでした。
魚がこんな器用な食い方をしないでしょうし、部隊長さんに「マルイカは腹から食う」と以前聞いたことあるような気がしますので、これはおそらくマルイカかなと思っています。
ちょっとすると1匹目を回収したS君が気持ち悪がっています。
なんかヘンな魚をキャッチしたようです。
しかも、アジの針にかかっているのではなく、からまったラインにグルグル巻きになって上がってきたようです。
多分、エソだと思います。
サイズは30センチを超える、尺エソでした。
S君、食う気マンマンでキープしていました。
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4時くらいに店長QとHN氏が現れました。
全員アジを投入したところで、乾杯をし、あとは各々がボケっとしたりエギをやったりルアーを投げたりします。
1匹目のアジがちゃんと潜っていたかわからないので、俺は腹オモリを打って近め(ほぼ足元)に投入していました。
その状態で「チキチキ・・・」とアオリのアタリ風なラインの出方をするので早速聞いてみると、なんかゴトゴトっと、ちょうど堤防の基礎とか海草を抜ける感じの感触があり、その後ラインが切れてしまいました。
3匹目のアジもやはり同じ現象。
で、よく考えると、このゴトゴトってのはウツボですね。
ちょっと遠めで食うときは、わりと走るのですが、足元付近では大して走らないので、アオリのアタリに似ているように思えてしまうのです。
針が切れるのは、歯でやられているんでしょうか。
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結局、朝9時くらいまでやっていましたが、終了直前に店長Qにアタリがあり、またウツボかと乱暴に引き上げると、脳天をかじられたアジが戻ってきていました。
4人の中でアオリのアタリはこれだけ。
あとはHN氏に俺と同様、腹と目をやられたマルイカのアタリがあった程度です。
現場では時々海鳥が小魚を追うトリヤマ状態やナブラが発生したため、S君は途中からヤエンをやめてジグ竿を持ってトリヤマが来たら足軽のように走っていくという無益な挑戦を繰り返していました。
そんな感じで前回に引き続き、またもや秋アオリは異常なしでした。
アジを買った釣具屋のオヤジの話だと、今年は遅れているとのことなので、もうちょっと期待してもいいかな、とは思っています。
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