ロカビリーと耳鳴りとトムウェイツ
先週日曜はライブでした。
先々週のエントリでありますように、どうにか構成が見えてきたので安心して沖縄に耽溺し、まだリゾートボケが治らない水曜朝に最後のスタジオに入りました。
最後の懸念の1曲もどうにか形になってきて、いよいよ本番を迎えるのみとなりました。
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当日日曜は16時からリハーサルだったので、14時半にいつものバーに集合しました。
まずはビールで1杯やりながら演奏上の不安点を潰していきました。
2、3杯飲むと結構イイキモチになってきて、かつ自分らの演ってる音楽も気持ちよく、ついつい盛り上がってジャムセッションをしてしまいました。
今日はもうこれで満足、ライブ行かなくていいや、という空気になってきたので、これはまずいとハコに移動しました。
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この日はロカビリーがらみのイベントなので、対バンはロカビリーコスプレ野郎ばかりです。
ハコは思ったより狭いところで、リハの対バンの音で耳がやられてしまいました。
爆音というほどではないんですが、狭いだけに壁からキンキン返ってきます。
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リハを終わり、軽くメシを食ってハコに戻ったくらいに開場です。
ちょうどそのころ、ウチの客の何人かが到着して近くで飲んでるという連絡があったので、そこに向かいました。
そのまま飲んでたんですが、出番1時間前くらいに対バンの一人から電話がありました。
ウチの客の女子が2人来てて思いっきり引いてる、とのことです。
ハコに戻ってみると、最初のバンドが演奏をしていて、大音量の中でロカ野郎が暴れ狂っています。
その中に「ブルーズのライブだから」と言われて現れた可愛そうな知り合い女子2名が硬直しています。
ものすごく恨みがましい目で見られているのを気付かないフリをして次のバンドを見ときました。
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さて俺らの出番です。
今までで一番のアウェイです。
ウチの客は楽しんでくれているようですが、ロカ軍団は完全に静まり返っています。
その、とってもヒリヒリするような生暖かい空気の中、演奏を開始しました。
前2つのバンドの音で耳が遠くなったようで、返し(モニター)の音がほとんど聞こえません。
それに伴って、自分の演奏にメリハリが付かないので、自分のテンションも上がらないという悪いスパイラルに入りそうです。
曲の間に返しを大きくしてもらい、自分を鼓舞するためにガシガシと弾いて歌ってみました。
それで店長Qのハープも熱がこもりだしたような気がしてきました。
基本的にハードボイルド路線(どんなんや)で演奏していますので、客との気持ち悪いコミュニケーションはありません。
が、段々と「コッチ側」にペースを掴みはじめました。
あとは最後までイイ感じで気分よく気持ちよく演奏を終えることができました。
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終わった後に、先ほどの可愛そうな女子のうちの1人が、「ドラマの不毛地帯みたいな雰囲気の音楽ですね」と感想をくれました。
その場はなんじゃそれ、と思って適当に誤魔化していましたが、後から調べてみると、このドラマのエンディングテーマ曲がトムウェイツの「Tom Traubert's Blues」なのだそうです。
この曲、すごく好きで、以前アンプラグドでロッドスチュアートがシケたカバーをしたときには激怒したものです。
(ロッドはロッドで好きなんですが、このカバーはいただけない)
俺も店長Qもトムウェイツにシビレているもんですから、この感想には素直に喜びました。
トムウェイツはフォーマットとしてのブルーズでは無いですが、あの空気感が出せてるとしたら御の字です。
ちなみに、去年の夏くらいに作った曲があります。
簡単に言うとトム・ウェイツがワンコードで「ホゲー」(ジャイアンかよ)と唸るアリガチな雰囲気をパクったアリガチなものです。
「誰かにそのうち『これってトムウェイツのパクリじゃないの?』って言われんじゃね?」と楽しみにしているのですが、いまだに疑われたことすらありません。
誰か気づいてよ。
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今年一発目のライブはこんな感じで終了しました。
ブルーズはあと数回やりたいのですが、別クチでパンクもやりたいし、ブルーズに拘らないで歌いたい曲を歌うようなそんなのもやりたいと思っています。
だんだん贅沢になるもんですねえ。
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