新たな恋のカケヒキ
そうなんです、新しい恋の道なんです。
いえ、新しい恋のターゲットではなく、新しい恋の手段なんです。
今まではなんとなく恋に出会えそうなところにトラップを仕込み、じっくり待っていました。
好感を持ってもらえるようにがんばるという、かなり回りくどい方法です。
が、今度は違います。
まず恋の予感を探します。
その恋は目に見えるものです。
そして、積極的に誘惑します。
恋が成就するのも丸見えです。
というわけで、2010年も最終コーナーを回ったあたり、突如「恋の道」が復活ロマンポルノです。
***
今年の夏から晩秋にかけて、俺は多摩川をやたらとウロウロしていました。
目的はナマズだったんですが、その際に鯉が溜まっているあたりを何箇所か目星をつけておいたのです。
そして延長戦の末、今年のナマズは終了しました。
これからのターゲットと言えば、シーバスにイカにメバルなどのロックフィッシュなわけです。
先週末は終日、あるいは午前中一杯釣りをする時間が取れなかったので、自動的に候補としては横浜方面のシーバス朝マズメ一本勝負になるわけです。
ところが、APEC開催に伴い、やたらと検問があったり港湾部も警戒されていたりすると言うではないですか。
何も怪しいところの無い俺です。
あえて言うなら股間のマグナムくらいでしょうか、ハイすみませんもう言いません。
が、検問とかされたら明らかに挙動不審になるという因果なキャラクターを持っているのです。
つか、そういうことを考えること自体がストレスなわけです。
なのでシーバスはパスです。
***
そこで思い出したのが、上記の鯉溜まり、英語で言うとカープハッテンバです。
ちなみに「ハッテンバ」は「カイゼン」とか「スキヤキ」などと同じように英語でもHattenbaと言います。
もちろんウソなんで、会話が途絶えた付き合い始めのカップルなんかがツナギの会話として使わない方がいいっすよ。
で、その鯉溜まりの鯉をやっつける手段として以前からやりたいと思っていたパンプカをやることにしました。
パンプカ、英語で言うとTop Water Breading (もちろんウソ)とは、食パンをちぎって撒いて鯉を寄せ、その中にパンをフックに付けた仕掛けを同調させて食わせるという卑怯な俺にぴったりの釣法です。
ただ、ラインに直接フックを付けただけでは軽すぎて飛びません。
さらにパンを付けるとその空気抵抗で余計飛ばないことは予想できます。
そこで、ずいぶん以前におなじみ店長Qが作ってくれたリグ「鯉に恋する5秒前」を使うことにしました。
このリグ、シャンパンやワインのコルクに穴をあけ、その中にクッションゴムを通して両端にリングを入れたものです。
このシャンパンコルクに、コケシというかハニワというかダッチワイフというか、要はヘンな顔が書いてあります。
キモチ的にはベイトタックルで勝負したかったのですが、このリグそのもののキャストフィールがわからないので、スピニングタックルを使うことにしました。
まず6フィート6インチのロッドにダイワ3000番のリール、1.5号PEに30ポンドリーダー、それにこのリグを付け、逆側にハリス3号付の鯉針を付けました。
そしてパンはヒャッキンに寄り、6枚切りを1つ購入です。
針にパンを付けたのがこんな感じです。
想定ポイントは足場の低いところなので、タモを持たずに出撃です。
***
日曜朝、6時くらいに多摩川で開始です。
川岸をずっと歩いて、鯉の姿を探します。
以前目星を付けておいたところに行くと、そこそこの数の鯉がいるではないですか。
まずはパンを3、4切れ撒いてみました。
すると、鯉の野郎どもはバクバクとすごい勢いで吸い込んでいきます。
アグレッシブすぎて、なんか怖い。
ここにチンコとか浮かべると(どうやって?)、どうなってしまうんだろう。
そんな状況なので俄然ヤル気が出ます。
早速チンコをしまい(出してたんかい!)、リグを作ります。
まずパンを付けずにキャストしてみると十分飛距離が出ます。
つか、アンダーで5mくらい振り込めばいいので、これならベイトタックルでも十分いけそうです。
このポイントは沈みテトラがあるので、ヒットしてテトラに潜られたらアウトだと思います。
ハリス3号というのが心配ですが、ドラグをキツめにしてキャストです。
そしてすかさず、周囲にパンをふんだんに撒きます。
バクバクと食い始める鯉を見つつ、血走った目で針のついたパンを凝視します。
ところが、周囲に撒きすぎたのか、針パンを食ってくる鯉がいません。
要は、あんまり撒きすぎてもダメっつーことですね。
***
このリグ、パンの持ちが悪いです。
水に濡れてしばらくするとパンが針から離れてしまうのです。
耳の部分に入れて、また耳の部分に出す感じが長持ちしそうです。
何度目かのキャストで、一匹の鯉が近づいてきました。
しばらくじっと見ています。
すると、他の鯉も興味を持ったのか、近づいてきて、バクっと吸い込みました。
十分吸い込んでいないにも関わらず、キター!と思わずアワセてしまいスッポ抜けてしまいました。
これ、バイトの瞬間を見すぎてはいけませんね。
むしろコルクが引き込まれるくらいまで待った方がいいかもしれません。
何投か後、鯉が針パンを吸い込んで反転し、コルクが消しこみました。
ラインスラックを取ってスウィープに合わせてみると、フッキングしました。
もう鯉の野郎はコレモンで暴れます。
こっちもドラグ締め気味なんで、パワープレイで対応です。
何度かツッコミをかわして足元に寄せてきました。
なかなかでかいです、おそらく70は越えてそうです。
足場から水面まで30センチくらいですが、抜き上げは不可能なので、ハリスを持ってボガを入れようとしたときに豪快に暴れました。
その勢いでハリスが切れてしまいました。
バラシです。
針付きの鯉君、ごめんなさい。
多少ドラグが出るようにして、疲れさせるのが良さそうです。
***
さらに何投かすると、またコルクが消しこみました。
ドキっとしてラインスラックを巻き取ろうとしたらコルクがポコっと浮いてきました。
なんと、コルクを食っていました。
つか、パン食えよ。
つか、コルクにフックつけとこうかと思いましたよ。
***
場荒れしたのか、周囲に鯉がいなくなりました。
少し沖目を泳いでいるやつらは見えるのですが、パンを撒いても無反応です。
そこでこの場所を離れ、歩き回って別のポイントを見てみました。
時々鯉の姿を発見してはパンを撒いてみますが、反応しません。
30分くらい歩きまわった後、再度最初のポイントに戻ってみました。
すると、先ほどほどでは無いですが、鯉がまた溜まっています。
ドラグ調整をして、再度そいつらに挑みます。
何投かした後、見事にヒットです。
今度は重めにドラグが出るので、さっきより(ツッコミが)多い日も安心です。
足元まで寄せてきた段階で、何枚かファイト中の写真を撮りました。
実際のところは、またハリス切れしたときのために証拠を残しておきたいという後ろ向きにポジティブな理由なんですが。
そしてドラグを出して疲れたのか、うまくボガも入り、ランディング成功です。
サイズはさっきバラシたのより少し小さめ、手尺で70センチは無いくらいでした。
が、ついにやりました。
パンプカでキャッチです。
***
この魚の針を外してからハリスを見てみると、もうヘロヘロになっていて、軽く引っ張ると切れてしまいました。
パンもほとんど無いのでここで終了としました。
残りのパンを撒きながら様子を見ていると、付近のルアーマン風の釣り師がやってきてインタビューされました。
「どんな仕掛け使ってるんですか?」と聞かれて、ダッチワイフの顔が書いてあるシャンパンのコルクを見せると、微妙な顔をして行ってしまいました。
こらこら、引くな!
こっちだって、見せるの恥ずかしいんじゃい!
***
イージーな釣りですが、ちょっとした違いで鯉の反応とか変わるのが楽しいです。
吸い込みのようにじっくりと待つ必要が無いので、ちょっとしか時間が無いときに鯉を探せればできるのがいいですね。
今日わかったこと
- ラインは水面に浮くのでPEが良い
- ラインスラックを多めに出して、できるだけ自然にパンが流れるようにした方が良い
- パンを撒きすぎると針パンに注意が行かないので、少なめが良い
- ハリスは3号では細すぎる
- タモもあった方が良い(カンツリ用など)
- コルクには顔をかかない方が恥ずかしくない
- チンコは浮かすのが難しい
- チンコを水に漬けるときは雑菌に注意
以上です、キャップ!
| 固定リンク
「釣り:淡水の餌釣り」カテゴリの記事
- 初恋2013(2013.03.01)
- プチプチトライアスロン(2012.08.08)
- First Catch of This Year(2011.12.13)
- Genuine Topwater Lure Fishing(2011.12.05)
- ダイレクトカープ(2011.11.12)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント